スタッフによる日々徒然です。

9月
20
2016

アール・デコの花弁 旧朝香宮邸の室内空間
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■  開催日 : 2016年9月22日(木)~2016年12月25日(日) 
                
■  場 所:東京都庭園美術館(本館・新館)
     東京都港区白金台5-21-9
■  U R L:http://www.teien-art-museum.ne.jp/exhibition/160922-1225_artdeco.html


建築の魅力は建物の外観だけでなく、その室内空間を含めてトータルに見たとき、存分に味わうことができます。旧朝香宮邸の室内空間を見ると、キュビスムからの影響である直線的・幾何学的・立体的なデザインのシャンデリアや天井、古代神話を連想させるような正面玄関のガラス扉など、さまざまなスタイルがアール・デコに昇華され、空間に取り入れられていることがわかります。また、室内の随所に見られる花のモチーフが空間に華やぎを与えています。

さらに、空間の細部に目を向けると、多様な素材が用いられていることにも気づきます。磁器製の香水塔と漆塗りの黒柱、部屋ごとに異なる種類の大理石、ガラス、タイル、木材。形態や装飾文様だけでなく、こうした素材がアール・デコ特有の室内空間を生み出している。私たちはそれらのディテールを通じて、この建物に込められた人々の思いにふれることができるのでしょう。

本展では、これまでに修復・復刻してきた創建時の調度品および、東京都庭園美術館所蔵のアール・デコの時代に活躍した作家の作品・資料を展示し、旧朝香宮邸の室内空間の再現を試みるとともに、ディテールからみた建物の魅力をご紹介しています。

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